2026年4月15日、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて、雪組公演『超現実浪漫(シュルレアリスム・ロマン)「DayDream Dali」』が幕を開けました。
星組から専科、そして雪組へと場所を変えながら、常に唯一無二の輝きを放ち続ける男役スター・瀬央ゆりあ。彼女が今回挑むのは、20世紀最大の天才芸術家サルバドール・ダリです。奇抜な外見と内面に秘めた繊細な愛が、谷貴矢氏による斬新な演出で描き出される本作。初日の熱気と、瀬央カラーに染まった舞台の模様をたっぷりとレポートします。
💠 天才ダリ、降臨。瀬央ゆりあが体現する「奇抜」と「繊細」のコントラスト
幕が上がると、そこには晩年を迎えようとする一人の天才、サルバドール・ダリの姿がありました。瀬央ゆりあといえば、その彫刻のような美貌が持ち味ですが、今作ではダリのトレードマークである「クイッと上がったヒゲ」を見事に着こなし、チャーミングかつスタイリッシュな芸術家像を造形しています。
彼女が演じるのは、現実世界の老ダリと、若返りと引き換えに超現実世界「ダリランド」を救う「キング・ダリ」の二役。特にキングとしての瀬央は、突き抜けた帝王感と、近年さらに磨きがかかったパワフルな歌唱力で客席を圧倒します。
しかし、ただ奇抜なだけではありません。幼い頃に「死んだ兄の生まれ変わり」として育てられた心の傷、最愛の母との別れ……。派手な言動の裏側に隠された、枯渇するような孤独と繊細さを、彼女は研ぎ澄まされた演技で表現。天才の「表」と「裏」を鮮烈に描き出しました 🎭✨
🎨 「ダリランド」へようこそ!華世京の怪演と雪組生が創るシュールな迷宮
ダリを非日常の世界へと誘うのが、華世京演じる謎の男、ジョーカー・ナルシスです。エキセントリックな風貌と身のこなしで物語をかき回す彼女の存在感は、まさに作品のスパイス。ダリとの掛け合いは、観客を現実から「超現実」の迷宮へと一気に引き込みます。
舞台上には、ダリの絵画でお馴染みの「溶ける時計」や「大きなタマゴ」がセットとして効果的に配置され、まるで美術館がそのまま動き出したかのような視覚的インパクトに溢れています。諏訪さきや愛陽みちら雪組生たちが演じる「ダリランド」の住人たちの、奇抜なメイクや衣装も次々と展開する派手なナンバーによく映え、一瞬たりとも目が離せません 🖌️🥚
また、音綺みあや紀城ゆりあが演じる幼少期・青年期のダリたちが、現在のダリと連携して動くことで、彼の複雑な深層心理が多層的に紐解かれていく演出も見事でした。
💍 同期の絆が魅せる究極のミューズ。輝月ゆうまが演じる「クイーン・ガラ」
今作の大きな見どころの一つが、専科・輝月ゆうまの出演です。彼女は男役の枠を超え、ダリが生涯愛したミューズ・ガラ、そして「ダリランド」の女王として物語に君臨しました。
瀬央と輝月は、ファンも周知の通り厚い信頼で結ばれた95期の同期生。二人が舞台上で対峙した時の安心感、そして豊かな歌声が重なり合うデュエットの迫力は、まさに劇場を震わせるほどの輝きです。
星沢ありさが演じる瑞々しい「ヤング・ガラ」から、輝月が引き継ぐ圧倒的な包容力を備えたガラ。なぜダリには彼女が必要だったのか。ガラの存在感が強ければ強いほど、彼女を求めるダリ(瀬央)の愛の深さが浮き彫りになり、二人が織りなす「いびつで美しい愛」に、胸が熱くなります 💖💍
✨ 「愛」が七色に染め上げるラスト。雪組スターとして放つ瀬央カラーの輝き
物語の終盤、ある有名な絵画が舞台上に大きく登場する演出には、誰もが思わずニヤリとしてしまうはずです。シュールで時に難解な「超現実」を旅した最後に待っているのは、スカッと弾けるような明るいナンバー。
雪組に加わり、新たな環境でさらに個性を爆発させている彼女。ラストシーンで見せたその眩いばかりの笑顔は、まさに「太陽」そのものでした。重厚な悲劇もコミカルな役もこなす彼女ですが、最後には舞台を七色の「瀬央カラー」に染め上げ、客席を幸せな余韻で包み込む力は唯一無二の才能です。
雪組という新たな場所で、柱として、そしてスターとして確かな足跡を刻んだ瀬央ゆりあ。彼女が描くこの「夢のような現実」は、東京公演を経てさらに深化していくことでしょう。23日までの大阪公演、そして30日からの東京公演。天才ダリが遺した「愛」という名の奇跡を、ぜひその目で見届けてください 🌸🌈
