元宝塚歌劇団月組トップスター・珠城りょうが、出演中の日曜劇場『VIVANT』での経験を通じて、俳優としての葛藤と成長を語りました。
2026年11月1日に公開されたインタビューで、珠城りょうは『VIVANT』第1シーズンの撮影現場で感じた悔しさや、それを乗り越えるために続けてきた努力を告白。
特に印象的だったのは、宝塚出身という肩書きだけではなく、一人の俳優として認められたいという強い思いです。
2016年に月組トップスターに就任し、2021年に宝塚歌劇団を退団した珠城りょう。退団から5年が経過した現在、日本を代表する人気ドラマの出演者として、新たな存在感を発揮しています。
その裏には、華やかな宝塚時代とは異なる苦労や、俳優としての確かな成長がありました。
今回は、珠城りょうが明かした『VIVANT』の舞台裏と、元トップスターから一人の俳優へと歩みを進める現在地に迫ります。
🌙 「宝塚出身という枠組みだけで見られている」――珠城りょうが抱えた悔しさ
現在放送中のTBS系日曜劇場『VIVANT』第2シーズンで、珠城りょうが演じているのは、別班員・廣瀬瑞樹。
堺雅人演じる乃木憂助らとともに、自衛隊直轄の非公認組織「別班」の一員として任務に携わる重要な役どころです。
しかし、2023年に放送された第1シーズンの撮影現場では、思うようにいかないことも少なくなかったといいます。
11月1日公開のインタビューによると、珠城りょうは第1シーズンで、別班員としての立ち方やセリフの言い方について、監督からさまざまな指導を受けていました。
会議室で経歴を述べる場面では、立ち姿が柔らかく見えることを指摘されたほか、セリフの語尾についても改善を求められたそうです。
当時はまだ映像作品の撮影経験が浅かったこともあり、珠城りょう自身、宝塚出身という枠組みだけで見られているように感じ、悔しい思いを抱いていたことを明かしています。
宝塚歌劇団でトップスターまで務めた実績があっても、映像作品の現場では求められる表現や技術が異なります。
舞台上では観客に届く大きな表現が魅力となる一方、カメラの前では、わずかな視線や声の変化が役柄の印象を左右することもあります。
宝塚で培ってきた経験と、新しい環境で求められる演技。
その違いに向き合うことは、珠城りょうにとって大きな挑戦だったのでしょう。
ただ、今回の言葉から伝わってくるのは、宝塚時代の経歴を否定する気持ちではありません。
大切な経験を土台としながら、それだけに頼らず、新たな世界で実力を認められたいという強い向上心です。
🎬 自分の撮影がない日も現場へ!堺雅人らの芝居を見続けた努力
悔しさを感じた珠城りょうが選んだのは、撮影現場で学び続けることでした。
監督から撮影のない日も見学してよいと伝えられると、自身の出番がない日にも積極的に現場へ足を運んでいたといいます。
そこで見つめていたのは、堺雅人や二宮和也ら、経験豊富な俳優たちの演技。
監督が映像を確認するモニターのそばで、第一線で活躍する俳優たちが、どのように役を表現しているのかを学んでいたそうです。
このエピソードは、珠城りょうの俳優としての姿勢をよく表しているのではないでしょうか。
宝塚でトップスターを務めた経験がありながらも、新しい現場では一から吸収しようとする。
その努力が、第2シーズンでの変化につながっていきました。
第1シーズンでは、監督が求める正解を探しながら演じていたという珠城りょう。
しかし、第2シーズンでは、自分自身が考えた芝居をまず実践し、必要があれば調整していくという姿勢に変わったそうです。
そして今回の撮影では、第1シーズンで指摘された内容について、再び注意されることはなかったといいます。
本人も、そこに成長の手応えを感じている様子でした。
かつては周囲の求めるものを探していた俳優が、自らの考えで役を表現するようになる。
この変化こそ、珠城りょうが『VIVANT』という大きな作品を通じて得た成果の一つといえそうです。
🔥 別班員・廣瀬瑞樹の人間らしさを表現!過酷な撮影の裏側も
『VIVANT』第2シーズンでは、珠城りょうが演じる廣瀬瑞樹にも、大きな見せ場が用意されています。
特に第20話、第21話では、拘束されていた別班員たちが乃木らに救出される場面が描かれました。
普段は冷静に任務を遂行する別班員たち。しかし、その内側には当然、人間としての感情があります。
珠城りょうは、極限状態で任務への責任感を保ちながらも、救出された瞬間にあふれる感情を大切に演じたと語っています。
実際の撮影では、気持ちが強く入りすぎてリハーサルでセリフを言い間違えることもあったそうです。
さらに、10月24日に公開されたTBSの別のインタビューでは、過酷な撮影を支えた特殊メイクの舞台裏も明らかになりました。
拘束され、傷だらけになった廣瀬の姿を作り上げるため、特殊メイクには最大で約2時間を要したといいます。
手枷や足枷にも本格的な小道具が使用され、長時間にわたる撮影は身体的にも負担の大きいものだったようです。
一方、珠城りょうが役作りで特に意識したのは、大きなアクションではなく、ちょっとした気配を察知する反応や、視線、立ち振る舞いなどの細かな表現でした。
普段はシステムエンジニアとして生活しながら、その裏に高度な訓練を受けた別班員としての顔を隠している廣瀬。
何気ない動きの中に、普通の人物とは違う気配を感じさせることが重要だったといいます。
華やかな舞台で観客を魅了してきた珠城りょうが、今度は映像の中で繊細な芝居を追求している。
その変化も、宝塚時代を知るファンにとって注目したいポイントではないでしょうか。
🌟 堺雅人・二宮和也・松坂桃李から受けた刺激と支え
今回のインタビューでは、豪華共演者たちとのエピソードも語られています。
主演の堺雅人について、珠城りょうは、慣れない海外の撮影環境でも疲れを見せず、常に楽しみながら現場に臨んでいる姿が印象的だったと明かしています。
第2シーズンでは一人三役という難しい挑戦に取り組んでいる堺雅人。
その姿勢が、共演する俳優たちにとって大きな刺激になっていたようです。
また、二宮和也については、普段は自然体で親しみやすい一方、芝居が始まると雰囲気が一変することに感銘を受けたといいます。
珠城りょうは、二宮和也が主演したドラマ『マイファミリー』にも出演していましたが、当時は共演シーンがなく、本格的に撮影現場で接する機会は『VIVANT』で得られたものでした。
そして、同じ別班員・黒須駿を演じる松坂桃李からも、多くの刺激を受けている様子です。
静かな芝居の中にさまざまな感情を込める表現力に感銘を受けたほか、緊張する場面では、思い切って演じられるよう気遣ってもらったことも明かしています。
日本を代表する俳優たちと同じ現場で作品を作ることは、珠城りょうにとって大きな学びの機会となったのでしょう。
💐 「元宝塚のトップスター」ではなく「別班の廣瀬」として知ってもらえる喜び
そして今回、宝塚ファンにとって特に印象深いのが、珠城りょうが語った現在の心境です。
『VIVANT』への出演を通じて、珠城りょうは、これまでとは異なる形で自身を知ってもらえる機会が増えたことを喜んでいます。
それは、元宝塚トップスターがドラマに出演しているという認識ではなく、まず別班員の廣瀬瑞樹という役に興味を持ち、その俳優が珠城りょうだと知ってもらえることです。
宝塚退団後、珠城りょうが目指してきたのは、まさにこうした評価だったといいます。
2021年の退団から5年。
宝塚時代の経験を大切な財産として受け止めながらも、一人の俳優として見てもらいたいという思いを抱き続けてきました。
そして今、『VIVANT』という人気作品を通じて、その理想に近づいていることを実感しているようです。
「私、別班なんです」
インタビューで飛び出した、この言葉も印象的でした。
社会現象を巻き起こした作品の中で、別班員の一人を演じていることへの誇りと喜びが伝わってきます。
宝塚時代のファンからすれば、珠城りょうの実力や魅力は以前からよく知られているものです。
しかし、テレビドラマをきっかけに初めて珠城りょうを知り、そこから宝塚時代の活躍に興味を持つ人が増えていくことにも、大きな意味があります。
「元宝塚トップスター」という肩書きが入口になるだけではなく、「俳優・珠城りょう」への関心から宝塚歌劇団につながる。
そんな新たな広がりが生まれていることも、今回のインタビューから感じられます。
🌙 月組トップスターから俳優へ――珠城りょうが歩んできた5年間
珠城りょうは2008年、94期生として宝塚歌劇団に入団。月組に配属され、早くから男役スターとして注目を集めました。
2016年には月組トップスターに就任し、『グランドホテル』『All for One』『エリザベート-愛と死の輪舞-』『WELCOME TO TAKARAZUKA-雪と月と花と-』など、数々の作品で存在感を発揮。
2021年8月15日、『桜嵐記』『Dream Chaser』東京宝塚劇場公演の千秋楽をもって宝塚を退団しました。
その後は舞台だけでなく、テレビドラマや映画など、映像の世界にも活躍の場を広げています。
ドラマ『マイファミリー』や映画『わたしの幸せな結婚』への出演を経て、『VIVANT』では第1シーズンから続投する重要な役を獲得しました。
宝塚時代から珠城りょうを応援してきたファンにとっては、退団後の活躍そのものが喜ばしいことでしょう。
しかし、今回のインタビューで明らかになったのは、そうした出演の一つひとつが決して順風満帆なものではなかったということです。
映像の世界で自分をどう表現するのか。宝塚で培った経験を生かしながら、どのように新しい技術を身につけていくのか。
その試行錯誤を重ねた先に、現在の珠城りょうがいるのだと感じさせられます。
宝塚時代の華やかな姿を知っているからこそ、今の挑戦にも、より深い魅力を感じるのではないでしょうか。
✨ 『VIVANT』で掴んだ自信――俳優・珠城りょうのさらなる飛躍に期待!
珠城りょうが『VIVANT』を通じて手にしたのは、人気ドラマへの出演実績だけではありません。
第1シーズンで感じた悔しさを原動力に努力を重ね、第2シーズンでは自分自身の考えで役を作り上げるようになったこと。
そして、宝塚出身という経歴だけではなく、廣瀬瑞樹という役を通じて、一人の俳優として知ってもらえるようになったことです。
宝塚でトップスターまで上り詰めた珠城りょうが、退団後も新たな世界で学び続けている姿は、とても印象的です。
これまで培ってきた舞台経験と、映像作品で磨いてきた繊細な表現力。
その両方を持つ俳優として、今後さらに幅広い役柄に挑戦していく姿を期待したいところです。
『VIVANT』第2シーズンも、いよいよ物語が終盤へ。
別班員・廣瀬瑞樹が今後どのような活躍を見せるのか、そして珠城りょうが俳優としてどのような新たな一面を見せてくれるのか。
宝塚時代から応援してきたファンにとっても、その成長と飛躍から目が離せませんね!🌙✨

